介護歴8年目に突入しています。結婚をして家をでているので、介護のはじまりは「遠距離介護」でした。その後は「実家で同居介護」を数年間して、体力的に金銭的に考え母を自宅近くに呼び寄せることにして現在は「呼び寄せ介護」真っ最中です。
私の自宅近辺に呼び寄せ、まず家賃が都内より5万円も安くなりました。行ったり来たりの手間がないので、私には体力的に負担がなくなりました。
母は国民年金を受給していますが、とうてい足りませんので私と夫が金銭的にも援助をしています。ここでは、60歳代、現在は61歳の私の介護歴を少し詳しく説明したいと思います。
介護はある日突然に!は本当だった
介護のはじまりは、一本の電話から…うちの母はめったに私に電話をかけてこないのですが、珍しくかかってきたと思ったら、「お父さんが、何か胃潰瘍とか胃がんとか、よくわからないから、お医者さんが娘さんに来てもらってと言っている」
この電話から、私の介護生活が始まりました。母がすでに父の闘病をささえる体力も知力もなくなっていたので当然子供が出ていかなくてはなりません。
本当に親の介護はある日突然でした。
父は80歳を過ぎていましたが、頭も体も元気でディスカウントストアに勤めて力仕事もこなしていました。風邪かなと思いつつ体調が戻らないので受診したところ病気が見つかったのです。
私もはじめてのことで戸惑い、わからないことがほとんどでしたが、ある程度の大きい病院にはケースワーカーがいて色々と相談ができますし、介護等に関することは役所に聞けば教えてくれます。
特に、医療費が高額になりそうなときは、「限度額適用認定証」を申請すれば、支払った後で還付を受ける手間がなく済みます。
リクライニングベッドなどが必要になるなら「介護認定」を受けた方がいいと思います。ベッドに関しては介護認定でなくても通常のレンタルでほぼ変わらない料金ですが、のちに介護用品やリハビリなどを利用するかもしれないなら介護認定を受けましょう。
介護に必要な家の改修に補助金がでたり、介護用品の購入も年に一度10万円以内が補助されます。
遠距離介護から同居介護まで
2014年から父の介護が始まり、翌年に父は亡くなりました。父の闘病生活を介護するために、平日は実家に泊まり、週末は自宅に戻る生活を約1年続けました。この時期は私自身もつらく厳しい時期でした。
父が亡くなった後は足の悪い母を一人にはしておけません。今度は、毎週末、実家に泊まりで通うことにしました。この期間は約3年半、毎週金曜日の夜から日曜日の夜まで実家で過ごしました。
その後、私の子供が高校を卒業をしたので実家で母と同居をすることにしました。本来なら、この時期に母を呼び寄せた方が良かったのですが、子供が進学で実家に下宿した方が便利だったこともあり、母と同居に踏み切りました。
都内の賃貸マンションで家賃がペイ出来ないので、私は近所のスーパーにパート職を得て働き始めました。人生の後半で生活がガラリと変わってしまった経験です。
実家で同居介護といっても、まだまだ介護に手がかかるわけではなかったため短時間のパートには出られましたが、家賃の負担を考えて公営住宅の検討も始めた頃です。
この時期は、母を中心に生活がまわることになり、なんだか自分は何のために生きているのだろうと思うことがしばしばありました。
※遠距離介護の定義は片道2時間のようですが、うちの場合は片道1時間半程度でした。けれど、年間にすると10万円程度の電車賃がかかったのでそれなりの負担と思い、遠距離介護の枠に入れました。
そして、呼び寄せ介護
都内の公営住宅は抽選倍率が高く希望通りに当選する可能性は低いです。しかし、このまま家賃のために働くのは嫌ですし、今後、私が急病で倒れた場合などどうしたらいいのだろう?と心配になり、自宅周辺に引っ越すことに決めました。
介護で親を呼び寄せるのですが、自宅には母の部屋を確保できませんので、自宅の近くに賃貸物件を借りることにしました。自宅から徒歩5分程度の賃貸マンションでも都内で住んでいたマンションの5万円も安く、部屋は広々として住みやすい環境になりました。
実際の引越までは本当に気が滅入り疲れました。母の移転手続き、かかりつけ病院から紹介状をもらうなどやることは多く大変でした。それよりなにより、古い家財道具の処分が大変でした。なにしろ50年物のタンスや食器棚がありましたから…その話はまた次回にしますね。
呼び寄せ介護で想定外だったのは、年金収入のみの母は賃貸物件を借りられなかったことです。知らない方も多いのではないでしょうか?うちの場合は、夫が契約者となり賃貸の部屋を借りることにしましたが、これは盲点でした。
年金収入だけの高齢者には賃貸物件は貸してくれません、くれぐれも注意してください。
ちなみに、現在は、私も母と同居して自宅へは作った食事を届ける毎日を送っています。離れた実家に通うことがないので負担が楽になったのは確かです。
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