はじめて介護認定の調査を受けたのが8年前でした。父が病気になり、リハビリなどが必要なため、「介護認定を受けた方がいい」と、入院している病院のソーシャルワーカーに教わったからです。
介護認定?要介護?当時はまったく何も知りませんでしたが、ソーシャルワーカーが何をすべきか、どこへ行くべきかを教えてくれて助かりました。
まず、向かったのは、居住地周辺にある「地域包括支援センター」でした。ここで相談すれば介護に関することはわかるので、とにかく電話をするか行ってみるのがおすすめです。
地域包括支援センターとは、ケアマネージャーや社会福祉士などがいて、高齢者の介護や福祉などについて相談ができるところです。
要介護認定を受けるには
介護認定は、直接、区役所に連絡するか、出向いて認定を受けたい旨をお願いすればいいのですが、私の場合は、地域包括支援センターに行ったことで、そこから区役所に連絡してもらえました。
さて、要介護認定はどんなことをするのか解説します。
うちの場合、これまで4~5回は介護認定調査を受けた経験があります。そのたびにいらっしゃる調査員の方は違いますし、調査員の感じ方次第で介護度が変わると思いました。
親の心身の状態はほぼ変わらないし、介護者の私の説明なども同じなのに、介護度が「要介護1」から要「支援2」に変わったことがあります。
明らかに調査員の感じ方によって介護調査の結果は変わってしまうと思いました。
そういえば、介護度が「要介護1」から「要支援2」に下がった時の調査員は全体的に聞き取りがあっさりしていました。
基本的に、介護認定調査で調べられることは、介護をされる人の運動能力、精神的能力、記憶力、自立生活がどのくらい一人でできるか、その度合いなどで、特に身構えて調査に立ち会わなくても良いと思います。
何ができて何ができないというより、介護度の決定は介護にどのくらいの時間かかるか、時間によるところが大きいということです。
介護認定は、介護にかかる時間によって判定が出ます。詳しくは厚生労働省をご覧ください。
要介護認定はどのように行われるか
介護認定には、要支援1,2 要介護1,2,3,4とあり、区役所から調査員が家にやってきました。うちの場合は、父と母も要介護認定を受けました。
介護認定とは、介護サービスを受ける必要性があるから認定を受けるのであって、念のため、取っておいた方がいいのではないか?という考えは必要ありません。
はじめての要介護認定で、父は要介護1、母は要支援2でした。父の場合はリハビリやマッサージが受けられるデイケアに週1~2回通っていました。
要介護認定で用意しておくこと
基本的な考え方は、要介護認定は、「どれくらい、介護のサービスを行う必要があるか」を判断するものであり、介護度は時間で計っています。また、認知症の場合はさらに判定に追加されるようです。
ですから、介護をしている人は、どの程度の時間を割かなければいけない、この点をしっかり調査員に伝える必要があります。
とくとくと、親の状態が悪いことを伝えてもダメなんです。
もし、実際に介護する側が介護に費やす時間が負担だと感じているなら、その辺を調査員に分かってもらわないといけません。
ただ、要介護認定は介護サービスを利用する前提のものであり、介護度によってデイサービスなどの使用料金が変わります。介護度が高ければそれだけ使用料金は高くなる点に気を付けた方がいいですね。
介護認定で受けた質問を記憶している一部ですが、調査員から母が受けた質問です。
- 名前と生年月日、現在の季節や今は何月何日か
- 食事はなんでも食べるか、自分でも作れるか
- 先ほど何を食べましたか?昼は何を食べましたか
- 三つのものを記憶するテスト
- 顔を洗ったり歯を磨くことはできるか
- 着替え等身だしなみは自分でできるか、入浴の頻度
- この一ヶ月で外出は何回したか
- 薬とお金の管理はできるか
- 歩行できるか確認
介護者むけには、認知症のできることできないことなどの一覧表を渡されてチェックしました。
要介護認定を受ける時の注意点
これまでは、調査が終わって調査員が帰る時に本人のいないところで実情を言うのがポイントでした。実際に調査員から事前に、認知症等のことを本人の前で話してもいいかどうかは訪問の前に電話で確認されました。なぜなら、高齢者本人が認知症と言われることを嫌がる場合があるからです。
うちの場合は、調査が終わって調査員を見送る時に、ものごとを覚えていない短期記憶が弱くなっているから介護者は苦労をすると訴えました。
本人の前では言いづらいことがありますから、そのようなことは本人のいない場で話したいものです。
うるさく言わないと着替えない、もっとひどいのは、うるさく言わないとトイレさえ省略してしまう、そのようなことは調査員にハッキリ言わないとわかりません。そうなんですかーと驚かれる場合があります。
いかにも介助しないと生活できないとわかる場合はいいですが、一見すると第三者には問題なく普通に見える場合は、介護者がどのくらい時間を費やして介護をしているかを調査員に伝えることは重要だと思います。
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